高山植物の撮影のためには、当然山に登らないといけません。よってまず最初に山に登る準備をしましょう。写真を撮るためには、山に登る体力がまず最初に必要となるでしょう。そして、山に登って早速写真を撮りますが、高山植物は平地の植物に比べて背丈が低いため、マクロレンズが必要となります。また、薄暗い場所に咲く高山植物については三脚やフラッシュなどの装備を必要とします。
撮影器具 | 説明 |
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カメラ | カメラはやはり一眼レフが良いでしょう。マクロレンズを使うとどうしても被写体深度浅くなりますので、パラドックスのない一眼レフがピントが一番正確に合わせることができます。また山に登ることも考えるとできる限り軽量で小型のカメラがよいでしょう。私が撮った写真は大部分はPENTAXのMESuperで撮影しました。非常に軽量で使いやすかったのですが、このカメラはフィルムの巻き取り部分がだめになったため(山で岩にぶつけすぎたのだろうか?)、現在CanonのEOS5を使用しています。その後はデジタルカメラになりましたが、山にいくことがなくなったので高山植物の写真は撮っていません。 |
マクロレンズ | マクロレンズは必需品です。小さな高山植物をフィルムいっぱいに撮影するには必ず必要となります。マクロレンズには焦点距離50mm、100mm、200mmなどがありますが、もっとも使いやすいのは100mmでしょう。私はPENTAXの100mmマクロレンズ(F4)を使っていました。現在はタムロンの100mmマクロレンズ(F2.8)を使っています。 |
フィルム | フィルムはリバーサル(スライドに使うもの)がいいでしょう。私はほとんどコダクローム64を常用していましたが、感度が悪いため、フィジクローム100なども使っています。ただ低感度の方が画像はきめ細やかになります。リバーサルは露出が微妙なので、初めての人は通常のフィルムの方がよいでしょう。といっても、最近はほとんどデジカメか。撮り直しに行くことはなかなか大変なので、デジタルカメラの場合はRAWで撮影した方がいいかもしれません。後でいろいろと触れるので。 |
三脚 | 三脚を使うことはそれほどありませんが、山に携行していくものなので軽量なものがよいでしょう。ただ三脚は軽量なものほど安定性が悪くなりますので、そのあたりは微妙です。大切なことは高山植物が低い位置に生えているため、ローアングルにできる三脚であることです。 |
フラッシュ | フラッシュは特に大型のものは必要ありません。ただ大型の光量の多い場合は絞りを絞れますので、被写体深度を深めるにはよいかもしれません。マクロレンズで接写する場合はオートは効かなくなりますので、できるかぎりダイレクト測光のカメラを使うといいでしょう。まあ、今のカメラはほとんどそうですが。 |
このように、植物を撮影するにはいろいろな道具が必要となりますが、一番の難しさはピントです。被写体深度が浅いためちょっとでも風が吹くと被写体が揺れてピントが合いません。ですから微風の時に登山できるという運が必要です。場合によっては助手を連れていって植物を固定させておくのもいいかもしれません。助手になってくれる人がいたらの話ですが。 |